中国では何時出来なくなるか、何時無くなるか判らない。そこで旅行も行き難い所を優先にと考えた。 第一段はタクラマカン砂漠とした。案の定、日本旅行ではその後催行されていない。第二段はチベットだったが、 ラサでの暴動で渡航自粛。個人でパーミッション (中国VISA以外にチベット入境証が必要)取得は難しい。待つ事1年、日本旅行の企画が出たので参加。 この冬は1月中旬に50年振りの大雪で、入境証取得の為のパスポート送付からエアーチケット受け取り、 はたまた駐在地の蘇州から上海への移動まで大混乱。 南部の広州駅でも雪が降り、帰省客が凍死する位の寒波だったのだから。
海抜5,000mを走る天空列車、凄い山岳地帯が見られると期待していたが。行けども行けども平原の彼方に 雪を頂く小高い山並みがあるだけ、 ある意味で全くの期待はずれ。。。しかし、一昼夜走ってもチベット高原を抜け出せないと言う広大さや、 海抜4,000m超の地に人が定住していると言う驚きで、 車窓から離れる事はなかった。 ラサは宗教一色の世界。自然の厳しさがこうした世界観をもたらすのか、平地の日本人には理解できないでしょう また、この世界観を理解できない中国政府が 送り込んだ人民解放軍と武装警官が町中に溢れていた。大照寺の屋上で撮影した写真の大半は出口で私服の 監視人に削除された。軍人の撮影は禁止と 聞いていたが、至る所にいるので写すつもりが無くても写ってしまう。
ラサから西安へ戻る飛行機から見られた景色は、まさに天空列車に期待した山岳地帯だった。 岩、雪、氷河。右手に雲南省北部の梅里雪山や玉龍雪山を、西安着前には左手に九賽溝や黄龍のある山脈を。 ヒマラヤ越えのフライトはこんなものかなと 想像しながら写真を撮りまくって過ぎ去ってしまった一瞬だった。