元陽の棚田は2003年頃にヨーロッパのジャーナリストが世界に紹介したのが始まり。省都昆明から 300km以上も離れた山奥なのだから当然だろう。 しかし、これらの棚田は唐の時代から脈々と作られ続けて来ている。海抜1,500から2,000mの高地に数千段 、最大級の猛品棚田だけでも1,000ha以上と言う規模。 日本最大の岡山県久米南町北庄で88haと比較すれば規模は理解できるか。約15倍だが写真では表せられない。 今回は霧の合間に一瞬だけ見る事ができた。
2007年末に世界遺産に登録されたところなので、我々は自然な状態の少数民族の世界をかいま見る 事ができた。2009年には既に、ハニ族の伝統的な 茸屋根の民家(写真参照)一帯は観光開発の為に破壊されたと聞いた。数年後には中国人観光客が押し寄せ ”麗江古城”と同様に盛り場と化すだろう。 中国での世界遺産登録は”危機遺産”への登録と同じ事なのだ。 踊りを見せてくれた女性達は、”写真を持っていないので郵便で送って欲しい”との事だった。 素朴な彼女たちの生活も大きな変化に飲み込まれるのであろう!。
羅平は雲南省南部から貴州省へ続く独特なカルスト地形の地域だった。平野にお椀を伏せた様な山々が 続くなんて”どうして”と思ってしまう。 天気が良くて菜の花がもう少し咲いていれば絶景だったろう。菜の花は青海省へ真夏に見に行こう。昔は 3月中旬に飛行機で上海を離陸すると南京までの下界は 真っ黄色だったのだが、今ではほんの少しだけ。工業用地や住宅地に変わってしまった。耕作が出来る肥沃な 土地は沿岸部にしか無いと言うのに。 食料危機は目前なのに!。 この菜の花が北上して行くのを追いかけて養蜂業者も北上して行く。真夏の青海省で会った四川省の養蜂業者も この辺に居るのかも。