爺四人組で、今度は仏像拝観に【天台宗・滝山寺】へ。 天気予報を見てから決めるので、晴天の日しか行動しないのだが、この日は予報より悪く来るまでの移動中に 小雨がパラついた。それでも春、薄日も差す曇り空だったが、外での活動でも快適。
【滝山寺】の目玉は、運慶湛慶作の国指定重要文化財【聖観音菩薩立像】、【帝釈天立像】、【梵天立像】 の三体。35年位前に拝観しているはずだったが記憶なし、妻がゴルフのショートコースの帰りに見に行ったと 言うので。。。妻の言う通りに頭部内に頼朝の歯と髭が納められていた。 宝物殿では住職が言葉巧みに説明され、”江戸時代に塗り直しされていなければ【国宝】だったかも。”と 頷ける三体の仏像。源頼朝の等身大と言う観音菩薩は女性を思わせる曲線美。また、寄贈されたと言う 【十一面観音菩薩立像】は住職が発見したと言っていたが、下から照らした時は眼を開き厳しく、上から照らした 時は眼を閉じ穏やかな顔に大きく変わる仏師の技が伺えた。
現在の住職は初めての世襲で、過去は本山(延暦寺)から派遣されていたそう。江戸時代は600石 (1石:150kg)の禄を受け豊か、神仏習合だったので家光の時代に三東照宮の一つである【滝山東照宮】が 隣に。明治の廃仏毀釈の影響は田舎だった事から小さかったので、現在でも寺として存続している。が、禄が 無くなった事から土地を切り売りし衰退。本堂から三門までは約800mある伽藍だったが、現在の三門は飛び地に。
有名な仏像はガラス越し、拝観者の群れ、高い拝観料。先の【普門寺】も此処も、隔たりが無く至近距離で 肌で感じられる仏様の方が有難みを味わえる。さて、次は何処にしようか。